2025.3.6

インプラント

インプラントの素材、ジルコニアとセラミックの違いは?

インプラント治療では、見た目や機能性に大きく影響する被せ物の素材選びが重要です。特にセラミックとジルコニアは人気の高い選択肢ですが、それぞれに特徴があり、患者さんの状態や希望によって最適な素材は異なります。この記事では、セラミックとジルコニアの違いを詳しく解説し、あなたに合った素材選びをサポートします。また、その他の素材についても触れていきますので、インプラント治療を検討されている方はぜひ参考にしてください。

インプラントの被せ物に使われる素材:セラミックとジルコニア

インプラント治療で使用される被せ物には様々な素材がありますが、中でも天然歯に近い見た目を実現できるセラミックとジルコニアが注目されています。これらの素材は見た目だけでなく、機能性や耐久性にも違いがあるため、それぞれの特徴を理解することが大切です。ご自身の生活習慣や治療の目的に合わせて、適切な素材を選ぶための知識を深めていきましょう。

セラミックの特徴とメリット・デメリット

セラミックは天然歯に非常に近い透明感と色調を持ち、審美性に優れた素材として人気があります。光の透過性が高いため、自然な見た目を求める方に適しています。

メリット

  • 天然歯のような透明感と自然な見た目を再現できる
  • 金属アレルギーの心配がない

一方で、硬い食べ物を頻繁に噛む方には注意が必要です。セラミックは比較的もろく、強い力がかかると割れるリスクがあります。また、対合歯(反対側の歯)を摩耗させやすいという特性もあるため、噛み合わせの調整が重要になってきます。

ジルコニアの特徴とメリット・デメリット

ジルコニアは高い強度と耐久性を誇る素材で、奥歯など強い咬合力がかかる部位に適しています。近年の技術向上により、透明度も改善され、前歯にも使用されるようになってきました。

メリット

  • 非常に高い強度と耐久性がある
  • 金属アレルギーの心配がなく、生体親和性が高い

デメリットとしては、従来のジルコニアは不透明で自然感に欠ける点がありましたが、最新のジルコニアは透明度が向上しています。ただし、完全にセラミックの透明感には及ばず、また加工の難しさから費用が高くなる傾向にあります。

セラミックとジルコニア、どちらを選ぶべき?

インプラントの被せ物として、セラミックとジルコニアのどちらが適しているかは、患者さんの状況や優先したい要素によって異なります。ここでは、審美性、強度、体への適合性、費用の観点から比較し、あなたに合った素材選びのポイントをご紹介します。歯科医師とよく相談した上で、長期的な視点で満足できる選択をしましょう。

審美性について

審美性を最優先するなら、セラミックが優れています。天然歯に近い透明感があり、光の透過性も高いため、特に前歯など見える部分に適しています。

ジルコニアも最近は改良が進み、透明度が向上していますが、従来型はやや不透明で人工的な印象になりがちです。ただし、最新の高透明ジルコニアは、セラミックに近い審美性を持ちながら強度も兼ね備えているため、バランスを求める方におすすめです。

実際の見た目は、素材だけでなく技工士の技術にも大きく左右されるため、症例写真なども参考にすると良いでしょう。

強度と耐久性について

強度と耐久性では、ジルコニアが圧倒的に優れています。ジルコニアの強度はセラミックの約3倍とも言われ、奥歯など強い力がかかる部位や、歯ぎしりの習慣がある方に適しています。

セラミックは美しい反面、衝撃に弱く欠けやすい性質があります。特に大きな咬合力がかかる場所では、長期的な耐久性を考えるとジルコニアの方が安心でしょう。

たとえば、奥歯でよく硬いものを噛む習慣がある方や、歯ぎしりがある方には、ジルコニアがおすすめです。前歯など見た目が重視される部位では、状況に応じてセラミックを選ぶことも多いです。

体への適合性(金属アレルギーなど)について

セラミックもジルコニアも金属を含まない素材のため、金属アレルギーの心配がなく、体への親和性に優れています。

特にジルコニアは生体親和性が非常に高く、アレルギー反応を起こすリスクがほとんどありません。また、プラークが付着しにくい性質もあり、衛生面でも優れています。

体への適合性という観点では、どちらの素材も安心して使用できますが、特に金属アレルギーがある方や、体への影響に敏感な方にとっては、どちらも良い選択肢となります。

費用について

費用面では、最新の高透明ジルコニアなどは従来のジルコニアより高価になることがあります。

素材価格帯審美性強度適した部位
セラミック中〜高前歯
ジルコニア○〜◎奥歯・前歯

費用は歯科医院によっても異なりますが、長期的な耐久性を考えると、初期費用だけでなく、メンテナンスや交換の可能性も含めた総合的なコストを検討することをおすすめします。

その他のインプラント素材

セラミックとジルコニア以外にも、インプラントの被せ物として使用される素材があります。それぞれに特徴があるため、目的や予算に応じて選択肢を広げることで、より自分に合った治療が可能になります。ここでは、ハイブリッドセラミックと金属について解説します。これらの素材も検討に入れることで、より多角的な視点から最適な選択ができるでしょう。

ハイブリッドセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(プラスチック)を組み合わせた素材です。柔軟性があり、衝撃を吸収しやすいという特性を持っています。

メリット

  • 対合歯への負担が少ない
  • セラミックより安価で経済的

一方、純粋なセラミックに比べると耐久性や審美性はやや劣ります。また、時間の経過とともに変色する可能性もあるため、長期的な見た目の維持を重視する場合は注意が必要です。

噛み合わせの負担軽減や予算を抑えたい方には選択肢の一つとして検討する価値があります。特に臼歯部など見えにくい部分に適しています。

メタル

従来から使用されてきたメタル(ゴールドやチタン合金など)も、いまだに選択肢として存在します。非常に高い耐久性を誇り、長期使用に耐えられます。

メリット

  • 優れた耐久性と強度
  • 精密な適合性が得られやすい

しかし、見た目が自然ではなく、金属アレルギーのリスクがあることから、現在では前述の審美性の高い素材に徐々に置き換わってきています。ただし、強度重視の場合や特定の症例では、今でも選択されることがあります。

まとめ:自分に合った素材を選び、快適なインプラント治療を

インプラントの被せ物素材選びは、審美性、強度、体への適合性、費用など様々な要素を考慮する必要があります。

セラミックは自然な見た目を重視する方に、ジルコニアは強度と審美性のバランスを求める方に適しています。また、ハイブリッドセラミックやメタルなど、他の選択肢も状況によっては検討の価値があります。

最終的には、あなたの口腔内の状態、生活習慣、予算、そして何を重視するかによって最適な素材は異なります。歯科医師と十分に相談し、長期的な視点で満足できる選択をすることが大切です。正しい知識を持って治療に臨むことで、より快適で長持ちするインプラント治療を実現できるでしょう。

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この記事の監修医師プロフィール

川越 亮利 先生

医療法人Saraswati 川越歯科医院 理事長 / 歯科医師 川越 亮利 (Akitoshi Kawagoe)

専門分野:インプラント治療 / 補綴治療(入れ歯・義歯) / 予防歯科

広島大学第2補綴科での臨床研修を経て、海外大学(Indonesia Mahasaraswati University)にてインプラント科の客員講師を務めた経歴を持つ歯科医師。
国内の学会活動に加え、海外での歯科ボランティアや技術指導にも精力的に参加。現地の限られた環境下での治療経験や、学生への指導経験を活かし、難症例にも対応可能な「長持ちするインプラント治療」を探求し続けている。
現在は広島市中区江波にて、地域医療と世界レベルの技術の融合を目指して診療を行う。

【主な所属・資格】
  • Mahasaraswati University 補綴科・インプラント科 元客員講師
  • KISS(Kansai Implant Study Society)所属
  • 広島大学第2補綴科 臨床研修医 修了
  • 月星先生CEセミナー アドバンスコース修了

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