2025.9.29

インプラント

インプラントのホワイトニングは不可!歯の色を揃える3つの方法

インプラント治療を受けてから数年が経つと、「あれ?インプラントと自分の歯の色が違って見える」と気になる方も多いでしょう。白いインプラントに対して、天然歯が黄ばんできたり、逆にインプラントが着色して見えたりすることがあります。

この記事では、インプラントはホワイトニングできるのかという疑問にお答えし、インプラントと天然歯の色を美しく揃える具体的な方法をご紹介します。

結論 インプラント自体はホワイトニングできない

まず結論から申し上げると、インプラント自体にホワイトニング治療を行うことはできません

一般的なホワイトニング治療は、過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤を使って、天然歯のエナメル質や象牙質に沈着した色素を分解・除去する方法です。しかし、インプラントの上部構造(被せ物)は人工的に作られた材料でできているため、ホワイトニング薬剤が効果を発揮しません

つまり、インプラントと天然歯の色に違いが出てきた場合、インプラント側を白くするのではなく、別のアプローチが必要になります。

インプラントが白くならない理由 人工歯の材質

インプラントがホワイトニングできない理由は、人工歯の材質にあります。

インプラントの上部構造(クラウン)には、主に以下の材料が使用されます:

  • セラミック:陶器のような材質で、天然歯に近い透明感と色調を再現
  • ジルコニア:強度が高く、白い色をした人工ダイヤモンドに似た材質
  • 金属:チタンや金合金など、強度に優れるが審美性は劣る

これらの人工材料は、天然歯のようにホワイトニング薬剤の化学反応で色が変化することがありません。セラミックやジルコニアは製造時に色が決定され、その後は基本的に色調が変わらない特徴があります。

一方、天然歯は生きた組織であり、エナメル質の微細な構造にホワイトニング薬剤が浸透して色素を分解できるため、ホワイトニング効果が期待できるのです。

インプラントと天然歯の色を揃える3つの方法

インプラントと天然歯の色に差が出てしまった場合、以下の3つの方法で色を揃えることができます。

方法1 周囲の天然歯をホワイトニング

天然歯の色をインプラントに合わせて白くする方法です。インプラントが比較的白い場合に効果的なアプローチです。

ホワイトニングには大きく分けて2つの種類があります:

オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士が行う施術です。高濃度の過酸化水素を使用するため、1回の施術で大きな効果を実感できます。通常は1〜3回の通院で希望の白さに到達できるでしょう。

ホームホワイトニングは、歯科医院で作製したマウスピースに低濃度の薬剤を入れて、自宅で行う方法です。効果が現れるまでに2〜4週間程度かかりますが、色戻りが少なく、自分のペースで進められるメリットがあります。

方法2 インプラントの被せ物(人工歯)を交換

インプラントの上部構造(クラウン)を新しいものに交換して、天然歯の色に合わせる方法です。

天然歯が黄ばんでいて、インプラントが白すぎて目立つ場合に適用されます。歯科医師が天然歯の色調を詳細に分析し、最適な色のセラミッククラウンを製作します。

最新のセラミック技術では、天然歯の透明感や色の微妙な変化まで再現できるため、非常に自然な仕上がりが期待できます。また、この機会により審美性の高い材料にアップグレードすることも可能です。

方法3 歯科医院のクリーニングで着色汚れを除去

PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる専門的なクリーニングで、インプラントや天然歯の表面に付着した着色汚れを除去します。

コーヒー、紅茶、ワイン、タバコなどによる外因性の着色であれば、専用の研磨剤や超音波器具を使って効果的に除去できます。インプラントの材質を傷つけることなく、本来の色調を取り戻すことが可能です。

ただし、これは歯の内部に沈着した色素には効果がないため、根本的な色の違いを解消するには限界があることを理解しておきましょう。

各治療法の費用・期間の比較

各治療法の大まかな費用と期間の目安をご紹介します:

天然歯のホワイトニングの場合、オフィスホワイトニングは1回あたり15,000〜50,000円程度で、1〜3回の施術が必要です。ホームホワイトニングは20,000〜40,000円程度で、2〜4週間の期間を要します。

インプラントのクラウン交換は、使用する材料により大きく異なりますが、セラミッククラウン1本あたり80,000〜200,000円程度が相場です。治療期間は型取りから完成まで2〜4週間程度です。

当院ではインプラントのクリーニングを保険適用で行うため、費用は3,000〜4,000円です。

なお、クリーニング以外の治療は基本的に自由診療となり、保険適用外であることにご注意ください。

これからインプラント治療を受ける場合の注意点

治療前にホワイトニングを済ませる

これからインプラント治療を検討している方は、治療前にホワイトニングを完了させることを強くお勧めします

その理由は、ホワイトニング後の白い天然歯の色に合わせてインプラントのクラウンを製作できるためです。治療完了後に「色が合わない」という問題を避けることができ、長期的に見て経済的でもあります。

ホワイトニング完了から約2週間程度色が安定するまで待ってから、最終的なクラウンの色決めを行うのがベストタイミングです。歯科医師と相談しながら、理想的な治療計画を立てましょう。

インプラントのホワイトニングに関するQ&A

市販の歯磨き粉の効果

Q: 市販のホワイトニング歯磨き粉はインプラントに効果がありますか?

A: 軽度の着色汚れには一定の効果が期待できます。市販のホワイトニング歯磨き粉に含まれる研磨剤やポリリン酸ナトリウムなどの成分が、表面の汚れを除去する可能性があります。

ただし、インプラントの材質そのものの色を変えることはできません。また、研磨力が強すぎる製品を使用すると、セラミックの表面に細かな傷がつき、かえって汚れが付きやすくなる恐れがあります。

使用する際は、低研磨性の製品を選び、優しくブラッシングすることが大切です。

インプラント周囲炎のリスク

Q: ホワイトニング治療がインプラント周囲炎のリスクを高めることはありますか?

A: 適切な方法で行えば、リスクが高まることはありません。ただし、いくつかの注意点があります。

ホワイトニング薬剤がインプラント周囲の歯茎に長時間接触すると、歯茎の炎症を引き起こす可能性があります。特にホームホワイトニングでは、マウスピースからの薬剤の漏れに注意が必要です。

また、ホワイトニング期間中もインプラント周囲の清潔さを保つことが重要です。歯磨きやフロスを怠ると、インプラント周囲炎のリスクが高まります。

治療前に歯科医師にインプラントの状態をチェックしてもらい、適切な方法でホワイトニングを進めることをお勧めします。

まとめ

インプラント自体はホワイトニングできませんが、適切な方法を選択すれば、美しく調和の取れた口元を実現できます。

天然歯のホワイトニング、インプラントのクラウン交換、専門的なクリーニングという3つのアプローチから、あなたの状況に最適な方法を選びましょう。特にこれからインプラント治療を受ける方は、治療前のホワイトニングを検討することで、より理想的な結果が得られます。

色の違いが気になったら、一人で悩まずに歯科医師に相談することが大切です。的確なアドバイスを受けながら、あなたに最適な治療計画を立てて、自信に満ちた笑顔を取り戻しましょう。

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この記事の監修医師プロフィール

川越 亮利 先生

医療法人Saraswati 川越歯科医院 理事長 / 歯科医師 川越 亮利 (Akitoshi Kawagoe)

専門分野:インプラント治療 / 補綴治療(入れ歯・義歯) / 予防歯科

広島大学第2補綴科での臨床研修を経て、海外大学(Indonesia Mahasaraswati University)にてインプラント科の客員講師を務めた経歴を持つ歯科医師。
国内の学会活動に加え、海外での歯科ボランティアや技術指導にも精力的に参加。現地の限られた環境下での治療経験や、学生への指導経験を活かし、難症例にも対応可能な「長持ちするインプラント治療」を探求し続けている。
現在は広島市中区江波にて、地域医療と世界レベルの技術の融合を目指して診療を行う。

【主な所属・資格】
  • Mahasaraswati University 補綴科・インプラント科 元客員講師
  • KISS(Kansai Implant Study Society)所属
  • 広島大学第2補綴科 臨床研修医 修了
  • 月星先生CEセミナー アドバンスコース修了

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